寝不足社員はGDPを押し下げる
こんちわ。クラッシャーKAZUMACHIです。
だから僕言ったよね。このままだとやばいよって。このままの活動を続けてたら今年の夏はさらに暑くなって毎日大変なことになるよって。
この前、所沢でついに4月なのに気温30度まで行っちゃったよ。。。
先日、友達とご飯を食べながら思いついたんですけど、いまのこの状況って、コロナ終盤で本当はマスク外したいと自分では思っているけど、みんながマスクを外すのを待ってたキョロ目どもが大量発生した時みたいなもんで、みんな本当はやばいかもって気づいているけど、みんなが動くのを待ってるキョロ目たちがまた大量発生しているだけだよね?
やばいでしょ。
ジャニーズ問題は、ジャニーズのタレントたちも知ってたのに声をあげなかったから新たな被害者が出続けた。だからジャニーズに残ってたタレントたちも同罪だよね。これって未必の故意だよね。幇助と一緒だよねってことがありました。
でもさ、これってよく考えたら自分にも跳ね返ってくるなって思ったんですよね。
本当はこれってよくないよねってことに自分も目をつぶってきていなかっただろうかと。
無職になってからは良い意味でより身軽になったので、立場とかを気にせずに、率先して声をあげていける力を逆に得ることができました。
なので、それを今後もガンガン利用して思ったことはこのブログでもそうですし、いろんなところで言っていこう、そして社会をいい意味でどんどんクラッシュクラッシュしていこう、そんな風にまた思うようになったでござるよ。
と言うわけで、今回は久しぶりに睡眠について書こうと思いまっする。
いつも通り、「Why We Sleep」からの情報の紹介です。
朗報:寝るとGDP上がる
1942年のアメリカでは、毎日6時間以下の睡眠をとっていた国民は約8%のみでしたが、今は25%まで増えました。
そして、2013年の全米睡眠財団(National Sleep Foundation)のより詳しい調査によると、約35%のアメリカの成人は、国際安全衛生センター(CDC)が推奨する最低7時間睡眠をとれていませんでした。
ちなみにこの前、厚労省が発表していた「健康づくりのための健康ガイド」にあった推奨睡眠時間は「6時間以上を目安に」となっていました。。。
リンク:成人は睡眠6時間以上を推奨 健康づくりで厚労省ガイド(日本経済新聞)
自分たちに都合が悪い情報は隠す。世界よ、これがいまの日本だ!
まあ、わかります。最低7時間以上と言ってしまうと、奴隷たちが残業できなくなってしまうからね。
ちなみに、イギリスでは39%、日本では66%の成人の睡眠時間が毎日7時間以下らしいです。
そしてWHOの発表によると、すべての先進国の国々で2人に1人 = 約8億人が今週に本当は取るべき睡眠を取れないらしいです。睡眠不足確定!
しかし、週末になると話は変わります。
先進国の成人の30%以上は週末に平均で8時間以上の睡眠をとっていて、そのうちの60%が”一気寝”を計画的にしようとしてます。
毎週末に今までの睡眠負債を返済しようと人々は一生懸命になりますが、本の中では度々指摘されているように、睡眠負債を完全に返済することはできないです。
失った睡眠を完全に取り戻すことはできません。
なので睡眠負債を返済しようとする行為は、利子付きで借金を返していることと一緒で、睡眠においては借りた分だけマイナスになります。
しかし、今もなお多くの職場では、「寝ないで仕事することがすごいこと」で頑張ってる証みたいな風潮が残っているので、その悪しきカルチャーをクラッシュしていく必要があると本の著者のマシュー・ウォーカー博士は話します。
その筆頭で、よくあるビジネスリーダーたちの勘違いが、「仕事に費やす時間が多ければ多いほど、できる仕事量や生産性が上がる」というものです。
「8時間労働はオワコン」でも言いましたが、これは産業革命時代のルーティンワークの世界でも誤った認識です。人間は機械ではないので24時間生産性を維持しながら稼働することはできないんです。
しかも、それを人間に強いると、逆に高くつくことがわかっています。
4つのある大企業を対象にした研究では、睡眠不足は生産性において従業員1人あたりで毎年約2000ドル(現在レートで約31.5万円)余計にコストがかかることがわかりました。
さらに、重大な睡眠不足に陥っている従業員に関しては、その数字が1人あたり3500ドル以上まで膨れ上がることもわかっています。
なので、これらの会社全体で見たときに、その損失額は年5400万ドル(約85億円)になります。
アメリカのシンクタンク「ランド研究所」の発表によると、平均で1日7時間以下の睡眠しかとっていない人は、平均で毎日8時間以上寝てる人に比べて、その国の経済に大きな損害を与えることがわかりました。
こちらをご覧ください。
※「Matthew Walker “Why We Sleep”より」
7時間睡眠以下によって起こる経済的損失は、アメリカでは4110億ドル(約65兆円)、日本では1380億ドル(約22兆円)になります。
GDP比で見ると、(B)の図のようになり、ほとんどの国で睡眠不足がもたらす損失は2%以上になることが多いらしく、それはそれぞれの国の毎年の軍事費に匹敵します。
もし、国全体でこの睡眠不足社会の問題に取り組めれば、OECD加盟国平均の教育費のGDP比は4.1%なので、その国の教育費を50%も増やせる計算になります。
と言った感じで、もうとにかく、睡眠不足によって人間の様々な能力が低下することによって人々の生産性を下げ、さらにはGDPを押し下げることがこのように多くの研究から明らかになっているので、いい仕事がしたかったら日々しっかりと寝ておく必要があります。
「どんなに優秀な社員も、睡眠不足でダメ社員」これを心に止めておく必要がありますね。
なので、マシュー博士も「仕事が終わらなくて寝る暇がない」と言ってる人たちには、いつも「いや、寝てないから仕事が終わらないのかもよ」って答えてるらしいです。
NikeやGoogle、NASAなど一部の企業や組織では、睡眠の重要性をちゃんと理解しているので、その人の概日リズムに合わせたシフトを用意したり、勤務中に仮眠ができるようにしています。そして皆さんもご存知の通り結果もしっかりと出していますよね。
学校の始業時間
アメリカの公立高校の80%以上が朝8時15分前に始まります。
さらに、そのうちの約50%は朝7時20分から始まります。
7時20分始業のスクールバスの子ども達のピックアップタイムは5時45分から始まります。
そうすると、十代の子供たちは5時30分とか5時15分とかに起きる必要が出てきて、それが1週間のうちの5日間、数年間続きます。やばいね。
しかも十代の5時15分は成人の5時15分とは違います。
年齢によって睡眠のパターンは変わり、そして必要な睡眠時間も変わるからです。
6才から13才は9〜11時間、14才から17才は8〜10時間の睡眠が必要と言われています。
十代はそれに加えて、概日リズムが1〜3時間も遅れて夜型になるので、成人の5時15分は十代にとっての3時15分です。
思春期は精神的にも大きな影響を受けやすい時期なので、このような睡眠不足が彼らのメンタルヘルスに与える影響も大きくなります。
強制的に起こされることで、睡眠の後半に起こるレム睡眠(夢をみるフェーズ)が阻害されます。レム睡眠は合理性や正気を保つのに必要な睡眠なので、結果としてうつ病や不安障害などの精神疾患の症状が出ます。
でもそれは、本当は少し前まではただの健康体だった身体です。原因はただのレム睡眠不足です。
100年前のアメリカの学校の始業時間は午前9時で、95%の子供達はアラームなしで朝起きれていたみたいですから、退化しちゃってるよね。
さらに、学生時代の睡眠不足はメンタルだけでなく学力にも強く影響します。
日本の学生5000人を対象にしたある研究では、より多く寝ている学生の方がより良い成績だったみたいです。
さらに、ラボでコントロールされたスモールサンプルサイズでの研究では、トータルの寝る時間が多い子どもはより高いIQに発達したみたいで、具体的には、IQの発達度がより低かった子供たちと比べて、いつも40分〜50分多く寝ていました。
1980年代にアメリカのルースビルメディカルスクールで始まった、双子の子どもたちを対象にして睡眠時間と学力に関して数十年間追跡調査した研究でも、より多く寝ていた子どもの方が、双子でも様々なテストで読解力や語彙力などの分野で成績がよかったみたいです。
このような研究データの蓄積のおかげで、アメリカでは学校の始業時間を遅らせる学校の数が徐々に増えてきています。
これを早くに取り入れた地域のうちの一つが、ミネソタのエディナです。
ここでは始業時間を7時25分から8時30分に変更しました。
それによって、子ども達は普段より43分以上多くの睡眠を取ることができました。
その結果、以前は成績トップの学生たちのSATスコアが605点だったのに対し、始業時間変更1年後の彼らのスコアは761点まで上がり、また数学SATのスコアは683点から739点まで上がりました。
単純に生物学的により正しい睡眠時間を取るだけで、学生たちは将来どの大学にいけるかの選択肢を広げることができます。
そして、さらに多くの研究がエディナの研究がまぐれではなかったことを示しています。
アメリカの複数の州の多くの地域で、始業時間を遅らせた結果、生徒の成績は大幅に上昇したみたいで、パフォーマンスの向上は時間帯に依らず確認されました。ただ、特に朝の時間帯でその向上幅は顕著だったみたいです。
ただ、貧困家庭の親は早朝のサービス産業で働いていることが多いため、自家用車での子供の送迎が難しいことが多く、その結果スクールバスを利用することで睡眠不足になりやすく学業においても不利になってしまうことが多いです。
このようにして、貧富の差がそのまま学力差に繋がって、世代を超えてそれが継続してしまうという悪循環が発生している問題点もあります。
なので、こう言ったことも、以前紹介したルトガー・ブレグマンの「貧乏なのはその人のせいではない」と言う主張を裏付ける要素の一つだなと思いました。
と言うわけで、始業時間を遅らせることは、生徒の睡眠の確保につながるので、文字通り賢い選択であることがわかっています。
予防医療の重要性と医療ミス
以前、夜勤がガンなどの病気にかかるリスクを増大させると言う記事を書きましたが、逆をいえば、しっかり寝れば、より健康的に過ごせて医者にかかる頻度が減るってことですよね。
日本の令和3年度の医療費は45兆円でした。そのうちの50%は事業主を含めた国民が負担しています。
※令和三年度国民医療費の状況(厚労省)より
今は病気にかかってから医者に行くのではなく、病気になる前に体を健康に保っておく予防医療の重要性が言われていますよね。
予防医療の意識が高まれば、そもそも医者に行く人が減るので、医療費は下がるはずです。
そして、先ほども書きましたが、ちゃんと寝れば日本のGDPは22兆円増えます。なので、とにかくみんなちゃんと寝て、運動して、健康的な食事を心がけるだけで、今後増え続けるであろう医療費の問題は解決できるはずです。
さらに、アメリカの死亡原因のトップ2であるガンと心臓病につぐ第三位は実は医療ミスです。
記事:Medical Errors Third Leading Cause Of Death In The United States
これは、事故、熱中症、呼吸器疾患、アルツハイマー病などの原因よりも上回っていることを意味しています。
医療ミスは医療従事者の長時間労働などによって、慢性的、または一時的な睡眠不足よっても誘発されることが様々な研究でわかっています。
以前、「100連勤・週200時間超の残業をして過労自殺した若手のお医者さんのニュース」を見ました。
睡眠不足は医療ミスを引き起こすのに、それだけの残業をさせる医療機関はもっと医療について勉強をした方がいいですね。
一人一人が健康について意識して日々生活するだけで、お医者さんや看護士さんたちの負担は減らせます。
睡眠の授業を学校でしろ
と言うわけで、以上のようなことが睡眠不足が社会にもたらす損害です。
マシュー博士も言っていましたが、学校では運動とか食事の重要性、喫煙や飲酒の危険性は教えるけど、睡眠については全然教えてないよねってことを指摘していました。
本当その通りだよね。
まあその子供に教えるべき大人たちがまず睡眠の重要性をわかってないからね。
または、本当はわかっているけど、それをしちゃうと自分たちの生活を否定することになるから、自己矛盾でできないって言うのが本当のところなんだろうなとは思っているんですけど。
本当にどうしようもないね。
だからジャニーズ問題みたいなことが起こっても放置しちゃうんだろうなあ。
まさに社会にとっては良いことでも自分に都合の悪いことだったら言わない、助けない、放っとく。
こんなことで本当にいいんですかね?
もうほんとこうなったら一人一人が声をあげてくしかないよね。
歴史的にも社会はそうやって変わってきたからね。
あとはもう「Why We Sleep」とかの睡眠本を読んで、自分の家族や周りの人たちだけにでも教えてあげてください。
そうやって、ちょっとづつでも、みんなが、、僕のような無職じゃなくても、毎日8時間寝れるような、そんな…優しい世界に、どうか…、なり、ます…よう、に…、グフ…(寝た)
おわり