8ヶ国語を話す男!その勉強法とは?前編! Language Acquisition Part 4

英語

8ヶ国語を話す男をついに発見!

こんちわ!どうもクラッシャーでっす。最近暑いね。

そういえば先日のことなんですが、世界では2カ国語、3ヶ国語を話せる人はわりと普通にその辺にいっぱいいますけど、この前YouTubeでヶ国語を話せる男をついに発見してしまいました!

その人物とはこの方、、、

 

 

Jeff Brown (ジェフ・ブラウン)さんです!(渋い笑顔でかっこいいね!)

ブラウンさんはアメリカのカリフォルニア州にあるオレンジコースト大学の准教授で、大学ではスペイン語を教えています。そして、話せる言語は英語(母語)、スペイン語、フランス語、イタリア語、アラビア語、ベトナム語、中国語、であと一個は不明です。すんません!(ブラウンさんのホームページに8ヶ国語話せるとの記載あり。)

ブラウンさんのWikipediaは存在してなくて、年齢とか出身地とかも調べられなかったのですが、これから紹介するぼくがブラウンさんを発見した動画 “How to Acquire any Language and NOT learn it.” 「どんな言語も学習しないで”獲得”できる」は言語学界隈を一躍震撼させました!

ブラウンさんは「たとえ大人であっても1年あればどんな言語でも習得可能である」と主張していて、この動画内でブラウンさんはまず自分が使用するメソッドについて解説して、実際に新しい言語を1年以内に習得してみせると言います。

また、その1年間の過程が最後の方にドキュメンタリータッチで描かれていて、言語学習を通じてまた1つ人間として成長したブラウンさんを見ることができ、見た後に不思議な達成感を味わえて、まるで1つの映画作品を見ているかのように楽しむこともできるという大変お得な内容になっています。

なので今回はその動画でブラウンさんが実際に使っているジェフ・ブラウンメソッド(ブラウンさんのホームページでの呼び方で動画内では言及なし)とは一体どういうものなのかを紹介したいと思います!

「え?じゃあ別にお前のブログ読まなくてもその動画見ればええやん」

クラッシャー「・・・・・」

はい。そうです。その通りです。ただ動画は全部で57分とYouTube動画としては割と大作なので、このブログはその57分見るのがめんどくさい人のためのメソッド部分のみのまとめです。なのでこのブログだけパパッと読んで、後半のドキュメンタリー部分だけを見てみるのもありかもです。

あとは動画についている日本語字幕が完璧に自然な日本語というわけではなく、人によっては若干見づらいところがあるかもしれないので、そこだけちょっとあれですけど、でも内容はとても面白いです。

まあでも何はともあれとりあえずその動画のURLはこちら!!!

ちなみにブラウンさんが動画内で挑戦した言語はアラビア語で、英語から見た取得難易度は最高難度のレベル5です。日本語から見た英語もレベル5なので、この動画が正しければ日本人でも1年あれば英語を習得できるってことになりますね。

それではこの動画が気なる方は、ぜひブラウンさんが本当に1年でアラビア語を習得できたのかその目で確かめて見て欲しいです!

そして動画を見るのが億劫なメンドくさがり屋はぜひこのまま読んでね!!!

そして本題に入る前に、これから書く内容は以前紹介した言語獲得に関する3つの記事を前提としているので、「言語獲得って何?」という方はこの後簡単におさらいはしますが、以下の記事をぜひ読んで見ていただけると、今回の内容がより理解しやすいものになると思います!

 

それでは本題へレッツらゴーゴーゴー!

 

ジェフ・ブラウンメソッド「心構え編」

というわけで早速やっていきましょう。

まずこのメソッドは全部で12ステップあります。

「えぇっ!?結構多ない!?」

と思った方安心してください。実際にはステップ1〜ステップ5までは言語習得のための心がまえみたいなことで、ステップ6〜ステップ12までが実際のやることになっているので、12ステップと言っても実際に何かしなきゃいけないのは全部で7個です。

ではステップ1に入る前に「言語獲得」について一応簡単なおさらいをすると、、、

「言語獲得」とは、あなたがある言語であるメッセージを受け取り、さらにそのメッセージの意味を理解できたときに起こる現象のこと。
また、その理解できたメッセージは「Comprehensible Input 理解可能なインプット」と呼ばれ、その言語獲得のプロセスを繰り返し行うことによって最終的には言語は勝手に習得されると言われている。

つまり言語の獲得を繰り返していった先に言語の習得が待っているというイメージですかね。

ですので、これからのステップでも出てきますが、言語は学習(Learning)する必要はなく、ただ獲得(Acquisition)だけしていれば勝手に習得できるので、もしあなたが何か新しい言語を習得したかったら「理解可能なインプット=言語獲得」を繰り返し行うだけでオッケーってことです。

この理解だけ頭にあればとりあえず問題ないので、まずはステップ1からステップ5までの「心構え編」に進みたいと思いマッスル!

ステップ1 言語は学習するな!獲得せよ!

はい。というわけでこれはさっき説明した通りで、言語を習得したかったら、理解可能なインプットをたくさんするだけでいいからね!ってことです。なぜかというとそもそも言語学習(Learning)はやっても効果が薄いし、むしろマイナスになることがあるからです。このことはいろいろな言語学の研究でたくさん証明されているみたいです。

そして、ここでいう言語学習とは文法の勉強とか単語の暗記とかの意識的な学習のことです。

赤ちゃんや小さい子供も言語獲得の積み重ねによって母語を習得していきます。でも赤ちゃんは別に文法の参考書を読んだり、単語を一生懸命書いて言葉を覚えようとはしませんよね?

なので言語習得を始めたばかりの段階ではあなたももはや赤ちゃんと同じようなもんです!赤ちゃんや小さい子供が言語をだんだん獲得して、母語を習得していくようにあなたも少しずつ言語を獲得していけばいいのです。

ステップ2 文法は特に学習するな!獲得せよ!

もうほぼステップ1と一緒ですけど、文法の勉強は流暢に話せるようになってからしたかったらしてみてねって感じで大丈夫みたいです。あとは気になったらちょっとパラパラっと参考書を数分眺めて見るとかその程度でも十分らしいです。

文法に関しては特に言語習得に対してマイナスの作用をもたらすことがあり、その作用のことをモニターの効果と言います。

これは文法の知識がこれから言いたいことの文章を頭の中で勝手に修正しようとして、話すのに無駄な時間がかかってしまったり、流暢さが失われる原因として作用してしまう現象のことで、言語の習得には必要ないみたいです。しかもこの効果が最大限発揮されるタイミングは文法のテストの時のみらしい!

文法も言語獲得の過程で勝手に身につくので安心してね!

ステップ3 よいクラスを見つけよ!

これはもしあなたが語学学校などでクラスを取るつもりなら、そのクラスが良いクラスかどうかを判断する基準は2つあるよということです。

その2つというのが

①「Natural Approach ナチュラルアプローチ」を採用しているか

② 「TPRS」を採用しているか

というものです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

まず①の「Natural Approach ナチュラルアプローチ」というのは「文法学習なし」「間違いの修正なし」「クラスの90パーセントが習得したい言語で行われている」の3つを採用している指導法のことです。

「文法学習なし」「クラスの90パーセントが習得したい言語で行われている」というのはわかりやすいと思いますが、「間違いの修正なし」というのは、言い間違えなどを指摘して修正するような指導は効果が薄くてあまり意味ないと言われているので、それをしていないクラスがいいよということです。

②の「TPRS」とは「Teaching Proficiency through Reading and Storytelling」の略で、ある物語などを通じて言語を教えていく指導法のことです。

この2つの指導法を取り入れている学校はそれだけでよい学校だとみなすことができるってことですかね。

そしてこの指導法の効果についてですが、従来の文法学習などを中心としたクラスと「Natural Approach ナチュラルアプローチ」や「TPRS」を用いたクラスをある一定の期間において比べてみたいくつかの実験では、従来のクラスの生徒たちの言語習得率が36%だったのに対し、後者のクラスの生徒たちの言語習得率が75%で2倍以上の効果が出た実験もあってその有効性が数多く証明されています。

ステップ4 良い先生を見つけよ!

これは「できれば今まで説明してきたようなことをわかっている先生に教えてもらったほうがいいよね」ってことです。

そりゃそうだよね。じゃないと生徒が先生に「私にはこのように指導してください!」と逆指導しなきゃいけない状態になっちゃいますからね。

まあただ、後述しますがこれからお伝えする言語習得の方法の中でみなさんはほぼこの逆指導をする状況になるので、変な感じになるのは学校などに所属している先生に対してだけになるかと思います。

ステップ5 習得したい言語の習得までの時間を知れ!

これは実は先ほども少し触れましたが、実はあなたの母語に対してそれぞれの言語の習得の難易度はある程度決まっていて、言語習得難易度カテゴリーランキングというもので学習を始める前に知ることができます。そこには習得までにかかるおよその時間も書いてあります。

学びたい言語が決まってないけどとりあえず何か新しい言語を学んでみたいという方は、このランキングの中から簡単そうなやつとかをピックアップして選んでみてもいいかも知れないですね。

しかし、ここまで言っておいてあれですが、残念ながら日本人用のランキングはまだ存在していなかったので、今回はアメリカにある「The Foreign Service Institute (FSI)」が出している英語を母語とした人用のランキングを紹介しますので、そのランキングの感じからなんとなく推測してみてください。(急に雑)

あとはいろいろなサイトで独自のランキングを作っている方がちらほらいたので、そちらを参考にしてみてもいいかも知れません。

 

・言語習得難易度カテゴリーランキング(英語が母語の方向け)

カテゴリー I – 最も容易な言語:約600-750時間

  • 英語に近い言語や共通の語彙が多い言語。例: スペイン語、イタリア語、フランス語、ポルトガル語など。

カテゴリー II – やや容易な言語:約750-900時間

  • 英語とは大きな違いがあるが、学習しやすい言語。例: ドイツ語、スウェーデン語、オランダ語など。

カテゴリー III – 中程度の難易度の言語:約900-1100時間

  • 英語とは大きく異なる言語構造や文化がある言語。例: ロシア語、ヒンディー語、タイ語など。

カテゴリー IV – 難しい言語:約1100-2200時間

  • 英語とは大きく異なる文法や文化があり、複雑な文法や表記法の言語。例: アラビア語、日本語、韓国語、中国語(北京語)、トルコ語など。

カテゴリー V – 最も難しい言語:約2200-4400時間以上

  • 英語とは大きく異なる文法、構造、発音、表記法がある言語。例: 中国語(漢字)、アラビア語(標準アラビア語)、クリー語(アルゴンキン語族)、日本語(古典日本語)など。

※このランキングは一般的な目安であり、学習者の背景や方法によっては個人差があります。

 

まあ、母語に割と近い言語ほど習得は簡単で、離れればその分難しくなるってことですかね。いつか日本版のランキングを誰かに作って欲しいですね。

 

そして後半へ・・・

というわけで本当はこの記事内で全部終わらせる気持ちで書いていたのですが、途中で「あ、やべえ。これ1記事にまとめようとすると長くなりすぎちゃうわ。」って気づいてタイトルにある前編の文字はステップ5を描いてる時に急遽付け加えました!(なんか紛らわしくなっちゃててすいません。)

後編は明日の18時にあげるので、隔週第二第四土曜日の約束は一応守ったということでどうか許してくださいお願いします。

ただこのままだと本当にただ動画を見てもらえばいいだけのブログになってしまうので、後編はステップ6からステップ12までの実践編に加えて、ボーナス特典で言語能力と遺伝の関係性についても少し触れてみたいと思いますので、次回もぜひ読んで見て欲しいです。よろしくお願いします!

 

それではまたネッコかわいい!

 

 

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